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市場シェアについての考え方

  
「平面的シェア」ではなく「3次元シェア」で考える

よく自社の製品やサービスを市場シェアで計算し、目標シェアを達成して満足している企業を見かけます。
実はこの市場シェア、販売シェア、相対的占有率などの目標設定こそが、企業の成長を妨げているのです。

下の図表1と2を見てください。

図表1は関東地区で人材派遣業を営んでいるA社のシェアを表したもので、円の大きさがシェアの大きさを表しています。
A社はかなり手広く事業を行なっており、いずれも大きなシェアを得ています。
一方、図表2のB社は、スーパーなどのレジ業務のみの派遣を行なっておりシェアも大きくありません。


  

   図表1  A社の業務範囲とシェア             作成 潟\ーコム






   
    図表2 B社(チェッカーサポート社)の業務範囲とシェア     作成 潟\ーコム


ところがB社の経営者は、レジに人材を派遣した後の、「接客時の顧客満足をいかに高めるか」を追求し、派遣後の技能向上
を重要視しています。 そのため、従業員の接客態度をチェックする部署を設け、覆面審査員が派遣先を徹底的に巡回し、
笑顔、お辞儀、声の大きさ、応対能力など5段階で評価し、結果を全社に公開しています。

B社はチェッカーサポート(東京・江東区)という実在する会社です。
スーパーでは、レジ業務の従業員を「経費」と捉えており、顧客との重要なコンタクト・ポイントと捉えていませんでした。
しかし、買い物を終えるまでの顧客満足度は重要であり、チェッカーサポートへのニーズは増しています。

これを図で表してみます。
下の図表は2枚とも、上のA社、B社の図を横から切った断面図だと思ってください。



      

    図表3  A社のシェアの奥行き    作成 潟\ーコム





   

   図表4  B社(チェッカーサポート社)のシェアの奥行き   作成 潟\ーコム



A社は手広く人材派遣をおこなっていますが、派遣先企業のニーズにはある程度応えられても、
消費者の顧客満足を満たすような改革を行なっていないため、シェアの奥行きが非常に浅いのです。
依頼企業にとっては、A社以外にもっと安くてサービスの良い競合社がでてきたらすぐに切り替えるでしょう。

一方、B社(チェッカーサポート社)は、専門性に根ざした改革、イノベーション、ビジネス・プロセスの根本的な見直しを
日常的に行なっており、シェアが非常に深いことが特徴です。
B社はレジ業務に特化しているため、サービスは、なかなか他社の追撃を受けにくいのです。

2社で、シェアの面積ではなく、「シェアの深さ」を含めた体積を比較してみてください。
この体積こそが、「顧客満足」「自社が生み出す付加価値」であり「利益」にもつながります。





事業範囲を再設定してみる  シェアの測定は正しいのか?
 多角化戦略の前に検証すべきこと


以前関わった大手K社の子会社は、オフィス新設・引越しの際の内装を請け負っていました。
しかし、競合も多く、サービス価格下落も重なり、きびしい状況でした。
そこで、ニーズを「オフィスの不便を片付ける」というテーマに変更するようにアドバイスしたところ、
オフィスに関する修理・修繕・法定点検、予防保全管理、オフィス家具・文房具の調達、テナント情報、
社員のスケジュール管理システム、出張手配というところまで業務範囲が広がりました。

それまで、オフィスの新設・引越しの内装ではシェアは20%を越えていましたが、業務範囲を広げるとシェアは数%に過ぎません。
従来シェアの20%よりも、再設定したシェアで10%をとることの方が、はるかに成長の可能性が高くなります。



この考え方は、大企業にもあてはまります。

80年代の米GE社は、電力システム部門の中のサービス事業は、自社製品のメンテナンスや部品交換に限定しておりましたが、
もともとGE製品自体のシェアが高かったため、サービス部門のシェアは63%にも達していました。

しかし、サービスの対象を自社製品のみではなく、「電力プラントの維持」に変更してみると、燃料、電力、在庫管理、資産管理、
金融サービスにまで広がることがわかりました。
そしてその潜在的市場規模から割り出した当時のシェアはたった1%ということがわかりました。

その後、GE社は全社でこのような事業範囲の再設定をし、全ての事業のシェアを10%以内に落とすように見直し、
その後現在まで成長し続けています。



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